教育テックの研究と実践が、今必要な理由
過去20年間でICT(情報通信技術)は急速に進化し、企業や社会に大きな影響を与え、生活の質を向上させました。しかし、日本の教育現場ではICT活用が遅れ、GIGAスクール政策によりハード面は整備されたものの、ソフト面の活用はまだ発展途上です。
教育テックの定義と構成
教育テックは、教育と社会をつなぎ課題を解決するテクノロジーで、以下の3段階のフェーズで構成されます。
- 教育テック 1.0: 教育課題をテクノロジーで解決し、教育実践を高度化する。
- 教育テック 2.0: 教育を科学的に分析し、データやAIを活用して体系化する。
- 教育テック 3.0: 教育を超え、環境問題や国際課題など社会全体の課題解決にも応用する。
教育テックは今後、教育の質向上と社会課題解決に貢献する重要な役割を果たすと期待されています。
日本の教育現場では、生徒一人ひとりの習熟度や興味関心に合わせた学びの個別最適化が長年の課題とされてきました。しかし、従来の画一的な授業形式では対応が難しく、教員の人手や質の向上だけでは限界があります。
そこで、教育テック1.0の活用が鍵となります。ICTを活用したオンライン教材やタブレット端末を通じて、生徒は自分のペースで学習できるようになり、教員は学習カルテやダッシュボードを使って生徒の進捗を把握できるようになります。また、優れた教員による授業を録画し、オンデマンド配信することで、全国どこからでも質の高い教育を受けることが可能になります。
このような教育テックの導入により、学びの個別最適化が飛躍的に進み、教員は浮いた時間を生徒の個性に寄り添った対話や指導に活用できるようになります。教育テック1.0は、教育の質と効率を大きく向上させる可能性を秘めています。
教員の働き方改革は、過重労働や離職者の増加、新規応募者の減少を背景に、喫緊の課題となっています。この解決には、教育テック1.0の活用が鍵となります。
ただし、教員がICT機器を使いこなせるようにする研修やサポート体制が必要です。
月刊「学校法人」に連載している「教育テックで変える未来社会」から、過去掲載された記事を要約してご紹介
記事全文は:月刊 学校法人
教育テックの研究と実践が、今必要な理由(前編・後編) |原山 青士(はらやま せいじ) 織田 竜輔(おだ りょうすけ) 根岸 正州(ねぎし まさくに)
【月刊 学校法人】連載企画 2023年4月号
学校法人OCC 教育テック大学院大学では、現在の教育の課題に寄り添い変革していく人財養成に取り組みます。
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